UMATABI JOURNAL 乗馬ヨガ

第6回 乗馬のためのアーサナ《バランス感覚編②》

公開 執筆:市村美歩

乗馬ヨガ連載の第6回は、上級者向けのヘッドスタンドを扱います。初心者が自己流で試すことは勧めません。バランスを考える読みものとして、指導の必要性や体への負担も含めて紹介します。

この記事について

本文は2019年8月29日の掲載内容をもとにしています。施設・料金・経歴・募集などは当時の情報です。現在の状況は各公式案内をご確認ください。

バランスを考える連載

前回はバランス感覚を養うのに効果的な『木のポーズ』をご紹介しました。木のポーズは片足で立った状態でバランスを取るポーズで、足は木のように地面に根付いた感覚を持ち、お腹とお尻を引き締めて体幹を意識するのがポイントでした。また、注意が他に向いてしまうとと体もぶれてしまうため、集中力も同時に養えることができるすぐれたポーズということをご説明しました。

上級者向けのヘッドスタンドについて

今回は、引き続きバランス感覚を鍛えるためのアーサナですが、「アーサナの王様」という異名を持つ「ヘッドスタンド(頭立ちのポーズ)」をご紹介します。逆転のポーズという種類のアーサナで文字通り逆立ちのようになり頭と腕で体を支えるポーズです。ヘッドスタンドは上級者向けのアーサナで誰でもすぐにできるものではありませんが、アーサナの王様と呼ばれるのにふさわしく、様々な効果が得られるとてもパワフルなもので、身体全体とマインドを活性化させることができます。ただし、適切な準備とやり方で行わないと、首を痛めてしまったり転倒して怪我につながる恐れがあるため、十分な経験のない場合は指導者のもとで行うようにしましょう。

指導者と段階を確認する

それでは、やり方です。まず、正座で座り、両手の指を組んで手から肘までを床につけ、膝の前に置きます。そして、頭頂部を床につけ、組んだ手で後頭部を支えるようにしましょう。次に膝を伸ばしてお尻を上げたら、ゆっくり足を頭に向かって歩かせ、胴体が垂直になるところまで動かします。この位置で、膝を軽く曲げ体重を足から頭と腕に移動させていき、バランスを取りながら足を床から離します。膝を折り曲げてかかとをお尻の方に近づけ、膝が下に向いた姿勢で数秒間キープしましょう。背中の下の方の筋肉を使うことを意識することで胴体を真っ直ぐ保つのがポイントです。

この姿勢でバランスがとれたら、次に膝と腿をゆっくり胴体から離していき、胴体と腿が一直線で垂直になるところまで持ち上げていきます。ここでも次の姿勢へと急がずにバランスを取って一息置きましょう。それから、膝を伸ばして足を上げていき、頭から足まで体が一直線になるとヘッドスタンドが完成します。腕と肩周りの筋肉で体を支え、頭に体重がかかりすぎないように注意しましょう。また、お尻が後ろに曲がってしまわないようにしっかり持ち上げることを意識し、完成の姿勢を保ちます。この姿勢をしばらくキープできたら、今度は逆の順番でゆっくり最初の姿勢に戻っていきます。膝を曲げて足を下ろし、まずつま先を地面につけます。首や肩周りに負担のかかるポーズのため、お尻と体も下ろしたら、頭を床につけた状態のまま少し時間を置き、体を休めるようにしましょう。リラックスできたら頭をあげ、最初の正座に戻ります。

ヘッドスタンドという一つのポーズで、病気の改善や内臓機能の調整を一律に期待することはできません。ヨガ全般についての研究結果と、特定のポーズの効果は分けて考える必要があります。

ヘッドスタンドは首に負担がかかり、転倒の危険もある上級者向けの姿勢です。初心者は避け、経験がある方も資格を持つ指導者と適否を確認してください。持病やけが、妊娠などがある場合は、事前に医療者へ相談しましょう。

バランスを学ぶために、ヘッドスタンドの習得が必要なわけではありません。まずは地上で、自分の経験と体の状態に合う練習を指導者と選んでみましょう。


執筆者:市村美歩
2016年、イギリスWrittle University College, Equine Sports Therapy and Rehabilitation(馬のスポーツセラピーとリハビリテーション専攻)の学位取得。2019年インドにて全米ヨガアライアンス認定ヨガ指導者資格取得。 
現在は『Miho Ichimura Equine Sports Therapy』で馬のマッサージを中心とした整体、スポーツセラピーのサービスを提供。海外の馬情報もSNSで配信中。

導入文・構成の見直し:

2026年10月18日、編集部で健康・安全や参加条件に関する断定表現を見直しました。取材時点の記録や執筆者の表記は保持しています。

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